ウツミのDX戦略
企業経営の方向性及び情報処理技術の活用の方向性
1. 経営ビジョン
単品加工・超短納期。ありふれたものづくり工場だった当社がニッチ市場への経営転換を決意した際、一番を極めることを社内改革のビジョンとして掲げました。
品質だけでなく「超短納期」、ひとつの専門ではないすべての知識・技術に精通した新しい価値を生み続けられる多能工の育成、整理・整頓を超えた「ショールームとしての工場」の実現など、ハード・ソフトの両面において価値を極限まで高め、圧倒的なNo.1を目指しております
一番でなければ意味がないという信念のもと、社員一丸となって改善・改革を積み重ねた結果、全国各地から見学や取材を受けるようになり、経済産業省「はばたく中小企業・小規模事業者300社」をはじめ、多くの表彰をいただいております。
今後も、お客様満足のさらに上を目指し、地域の模範となり地域とともに発展する企業として、備後・広島のものづくりを世界へ発信してまいります。
2. スマートファクトリーの推進
ドイツ政府が提唱した「インダストリー4.0」において示された「スマートファクトリー」は、工場内の設備や機械をネットワークで接続し、収集したデータを分析・活用することで最大のパフォーマンスを導き出された工場です。
当社では超短納期対応を実現するため、最新設備の導入とIoT活用による設備稼働状況の見える化を進め、世界標準のスマートファクトリー構築に取り組んでおります。
設備と事務所内モニターをIoTで接続し、機械の稼働状況、稼働時間、不具合発生状況などをリアルタイムで取得しています。これにより、従来は担当者の経験に依存していた設備管理をデータ化し、故障予兆の把握や保守計画の最適化を実現しております。
また、すべての設備を扱える多能工が機械の稼働状況を一目で把握できる環境を整備し、最短時間で最大のパフォーマンスを発揮できる体制を構築しております。
3. 情報処理技術の活用方針(DX戦略)
通信技術の進展やAI、ビッグデータ、IoTの普及など、社会の急速なデジタル化に伴う経営環境の変化を踏まえ、当社では生産性向上と経営基盤強化を目的としてDX戦略を推進しております。
(1)製造現場のDX
加工設備や検査機器の稼働状況をリアルタイムで把握できるIoT環境を整備し、生産進捗、品質情報、設備稼働データを一元管理しております。
収集したデータはクラウド上で管理し、AIによる分析を実施しています。機械データの分析により異常値や故障兆候を早期検知し、設備停止リスクの低減を図っています。また、生産量や稼働率分析による生産計画の最適化やエネルギー消費削減にも活用しております。
さらに、過去の受注実績や加工データを活用した納期予測や工程最適化にも取り組み、超短納期対応力のさらなる向上を進めています。
(2)バックヤード業務のDX
これまで加工現場を中心にDXを推進してまいりましたが、今後は事務部門をはじめとするバックヤード業務にもDXを展開し、超短納期対応をさらに強化してまいります。
販売管理・在庫管理・勤怠管理などの基幹システムのクラウド化を進め、部門間でリアルタイムに情報共有できる環境を整備しております。これにより、紙帳票や手入力作業の削減、ヒューマンエラー防止、業務の標準化を実現し、少人数でも高効率な運営体制を構築しております。
また、AIを活用した見積作成やデータ入力の自動化にも取り組んでおり、業務時間の短縮だけでなく、入力ミス防止や業務品質向上、従業員負担軽減を実現しております。
簡易な見積案件については2時間以内、複雑な案件についても24時間以内の見積提出を目標とし、迅速な顧客対応を推進しております。
(3)ITインフラ・セキュリティ強化
サーバー・ネットワーク環境の更新、クラウドサービスの活用、情報セキュリティ対策の強化を継続的に実施しております。
アクセス権限管理、定期バックアップ、社員向け情報セキュリティ教育などを推進し、安全かつ安定したIT運用体制を整備しております。
4. DX推進体制
DX戦略を迅速かつ確実に実行するため、専門性を有するDX推進体制を整備しております。
社内のDX人材を「DX推進担当」と位置付け、育成サイクルを構築し、継続的な教育・育成を実施しております。これらの取り組みにより、DX戦略の実行力向上と持続的な改善活動を推進しております。
5. DX人材育成方針
スマートファクトリー推進のため、全社員を対象に国家資格「ITパスポート」の取得を推進し、資格保有率80%を目標としております。
また、「基本情報技術者試験」についても資格保有率30%を目標とし、デジタル技術への理解を深めることで、現場と事務部門の双方でDXを推進できる人材育成を進めております。
5S・IoT・AIを活用した戦略的多能工集団として、スマートファクトリーで業界No.1を実現するとともに、新たな価値を創造し続ける人材の育成に取り組んでまいります。
6. 今後の展望
今後も中長期的な投資計画のもと、DX関連設備やシステムへの継続投資、人材育成、デジタル技術の活用拡大を推進してまいります。
これからもお客様満足のさらに上を目指し、地域の模範となり地域とともに発展する企業として、技術と製品、そして絶え間ない革新を通じて、備後・広島のものづくりを世界へ発信してまいります。